twitterをECサイトやwebからのコンバージョンが得られない現場でどう使えるのか、webから切り離して使うことはできるのか?
そう考えたのは今までのwebプロモーションで、現地導入の成果でしかプロモーションを測定できない案件が多くあった経緯から、twitterがリアルプロモーションでどう使えるのか知りたいと思ったからです。いわば必然のテーマでもあったわけです。
またtwitter発祥の地であるアメリカでは、町のピザ屋やドーナツ屋、移動販売のお店が積極的にtwitterを活用して、お客さんに店舗情報や商品情報を届け、お客さんの側も積極的にその情報を活用しているという話しを聞いていたので、ソーシャルメディアとして本来の活用が活発なのだと実感しました。まだまだそういう意味では遅れている日本の文化圏でもソーシャルメディアとして活用していけるのかというのもテーマになったのです。
そこでリアル店舗での活用実験をはじめようと考えたのが2009年の9月です。様々な業種がある店舗の中でも飲食店はジャンルや営業形態によってお店のスタイルや客層も様々なので、活用の範囲からも様々な結果が得られるはずだと考えました。
まずは身近なところで、私自身もなじみのイタリアンダイニング&バーと中華料理店、BARのオーナーに声をかけ、5店舗での実験を始めました。更にBARではSkypeを取り入れてみることにしました。
実験はどこの店舗も同じようにすすめて経過を観察しようと思い、まずtwitterのアカウントを作ってもらい、その場で使い方を簡単に説明しました。使い続けるかどうかの判断もすべてお任せし、強制はしません。
そして私のアカウントでフォローしてしばらく経過を観察します。また測定できる範囲でいくつかの要素を分析しました。以下が今回主に使った分析ツールです。
Tweet Effect
ツイートとフォロワーの増減状態を知ることができます。
www.tweeteffect.com/index.php
TOPSY
リプライ状況を調べることができます。
topsy.com/
TWITTeR COUNTeR
twitterアカウントの様々なステータスを知ることが出来ます。高機能です。
twittercounter.com/
そして最初に成果があった店舗はtwitter導入4日目で、来店客が現れました。その4日の経緯は以下の通りです。
このようにすごい速さでコミュニケーションが加速した結果、4日目で来店客が現れたのです。
またこの事例の特筆すべき点は、ITやwebに詳しくない飲食店のオーナーが積極的にtwitterの機能や使い方を調べて学び、数日後にはかなりの改善と活用を行っていたというところです。
どうやってtwitterの機能や使い方、各種外部サービスを調べたのかを聞いたところ、これ何の意味?どうするんだろう?などとtwitterでつぶやいていると、フォローしてくれた人たちがtwitterですぐにリプライしてくれたりDMで教えてくれたりしたそうで、2日目にはtwitterがどういうものなのかが見えてきたと言うのです。
使い始めて2日目には携帯電話のメール着信が多すぎて、それが夜中も続いて困ったというエピソードも聞きました。その後すぐに通知メールをパソコンのアドレスに変更するという対策も行ったそうです。
私が最初に教えてあげたのはつぶやきの書き込み方と検索してユーザーをフォローするという二点のみです。
その後も色々と使い方や機能、twitter関連のサービスを積極的に活用して、来店客は増え始め、今では常連になった人も多数おり、お互いの状況をtwitterで共有出来ているので話しもすごく発展的になったそうです。
また2009年10月ごろから2009年末にかけては面白い現象があり、私やオーナーがtwitterについて話しをしていると、店にいた他のお客さんが、それは携帯電話で出来るんですか?と質問してきたり、テレビでやってたやつですよね、と興味を示したりすることが多くなり、中にはtwitterやってるんですね、フォローしときますと既にtwitterを使っている人も増え始めました。
それにtwitterを使ってみたものの、よくわからない、面倒だとtwitterを止めていた他の店舗のオーナーが、使い方を詳しく教えてほしい、とまたtwitterを使い始めたりしました。
ちょうどこの時期くらいからtwitterが急速に一般に広がりはじめ、キャズムを超えた時期だったのです。
現在、飲食店のtwitter活用実験から半年が経過しましたが、今の時点での結果は、積極的にtwitterを使ったのは2店舗、感想としては以下のような成果があったようです。
この結果からリアルプロモーションにも積極的にtwitterを活用できることを確信しました。今後は日本でもリアル店舗での活用が進み、エコシステムとして定着するのではないかと思います。
今回一番効果を感じたという感想の中で、友達が増えて結果的にお客さんにもなってくれたという意見がありました。その店舗ではさらにコミュニケーションの質と楽しさを高める事を意識して様々な企画が進み、その状況もtwitterでつぶやき、相乗効果を狙う戦略にも入っています。
twitterは導入の敷居が低く、コストも掛からず、誰にでも使えるwebのエコシステムですが、今までのwebシステムと一番違う点はデジタルディバイドをすすめるのではなく、むしろその逆の効果を生むのではないかと思います。
人間のコミュニケーションの基本的なやり取りをシステム化することにより、情報伝達の即時性が高まるばかりでなく、人と人とのコミュニケーションをより活性化できる役割に注目したいと思います。それが本来のソーシャルメディアとしての役割でもあると思います。
トラックバックURL
http://www.web-ecs.com/blog/2010/03/18/169/trackback